教員をしていたら、もちろんメインで考えるべきは目の前の子どもたちのことですよね。ところが、我々は子どもたち以外にも同僚、地域の人々、保護者、教育委員会などなど…様々な人々が関わってきます。もちろん、教員という仕事をしている我々にとって誰もが重要な存在なのですが、最優先にすべきは保護者という視点を明確にすることで事態の悪化を防ぎ、安定した仕事を心がけることができます。
子ども同士のトラブルでも保護者ファースト!
学級担任をしていれば子ども同士のけんかや仲間はずれなどのトラブルに出くわすのは日常茶飯事です。(もちろん、あまり頻繁に起こるようなら学級経営に難ありであるとは思いますが…)
トラブル対応において何をまず念頭に置くべきか。もちろん、保護者の納得を得ることです。暴言、暴力、器物破損、一対多人数の加害など…、保護者が気になるべき点には敏感になるべきです。
背後にいる保護者の情報が事前になければ、突っ込んだ指導には慎重になるべきです。
信頼関係が築けていなかったり、引継ぎで注意すべきと言われたりしている保護者が背後にいる場合には、指導中の様子をその保護者に見られてもいいと思うくらいの対応を心がけましょう。
最大限子どもの納得が得られるように手を尽くすのは言うまでもなく、その伝え方も最大限の配慮をしましょう。電話や連絡帳で手軽に済まそうなどと考えず、直接家まで行って、面と向かって誠意を持って伝えるくらいの気概が必要です。
学力向上でも保護者ファースト!
何のために子どもの学力をつけるのか、そう、保護者の納得を得るためです。
「保護者のために授業をしているんじゃない!」などといった批判が聞こえてきそうですが、保護者の納得を得ることなしに、子どもの成長を効果的に促すことなどできはしないのです。
当然、保護者と子どもはつながっています。保護者が信頼してくれていれば子どもの信頼も得られるし、学習に対し前向きになりやすいはずです。授業もやりやすくなります。
子どもの学力がつけば、保護者の納得が得られるのではありません。保護者の納得が得られれば子どもの学力がつくのです。このマインドがとても重要です。
まずもって、子どもがどのような学習の結果を家庭に持って帰れば保護者の納得を得られるかということを最優先に考えるべきです。
周りに合わせずできることは全てやるべし!
私の同僚に「保護者は神」と言っても、反対派が大多数です。どこまでいっても「先生様」の鎧を脱ぎ捨てられないのですね。「何でそこまで保護者にしてあげないといけないの?!」「こっちの苦労を分かっているの?!」などといった声が職員室でよく聞こえてきます。昔から伝統的に続いている教員というなの権威を今も心に持ち続けているのでしょうか。
しかし、今や教員のステイタスなど地に落ちています。教員だからという理由で敬われることなど期待できません。むしろ、マイナスからのスタートくらいに思うべきです。
我々教員はサービス業。保護者や子どもたちに尽くしてナンボの世界です。
民間企業はどこでもお客様のニーズに応えるために、日々、切磋琢磨しているではありませんか。
業績評価や学校評価など、説明責任が求められるようになった学校現場ですが、結果を公表して信頼を得ようというのは、教員個人のスタンスとしては遅すぎます。
懲戒処分をくらうような法に触れるような行為は論外ですが、できることは全てやって、保護者の信頼を勝ち取るという積極的なスタンスが大切です。
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